入社には「差別化」が欠かせない!内定者フォローのやり方

最終更新日 2021年10月29日


2008年のリーマンショックにより、企業の採用意欲は大きく低下。
学生が就職先を見つけるのが難しい「買い手市場」となりましたが、その状況は2012年の政権交代を機に一変します。
政府が経済政策を大きく転換させた結果、企業の業績も好転。
就職情報会社「学情」の調査によると、22年卒のうち62.4%が「複数の企業から内定を得た」と回答しています。

これは、業績も好転に伴い企業の採用意欲が高まった結果と言えるでしょう。
現在の新卒採用市場は、学生が就職先を選べる「売り手市場」へと変わりました。
しかし、こうした現状は多くの企業にとって一大事です。学生の半数以上が複数の企業から内定を得ている、という事実。
これは裏を返せば内定辞退が高い確率で発生するようになったと言えるからです。

だからこそ、人事担当者様の多くが内定者懇親会や会社見学会、定期面談などの「内定者フォロー」に注力されているでしょう。
しかしながら、学生の心情を察するのは難しいもの。
「いま、内定者フォローをしているけど、思うような成果が出ない…」と悩む人事担当者様もいらっしゃるかと思われます。
本記事では、そのような悩みをかかえる人事担当者様に向けて「学生の心をつかむ内定者フォローのやり方」をご紹介します。

内定辞退を減らすために

今この記事を読んでいる人事担当者様も、もともとは1人の学生だったでしょう。
新卒の就職活動のとき、どのような経緯を経て「内定承諾」しましたか。
おそらく、すんなりと承諾できた人もいれば、悩みに悩んで内定を承諾した人もいらっしゃるかと思われます。
人事担当者様がそうであったように、ひとくちに「内定者」と言っても、悩みを抱えている学生と、そうでない学生がいます。

悩みを抱えていない学生はすんなりと内定を承諾してくれると思われますが、悩みを抱えている学生は、そうはいきません。
まず、内定辞退者を減らすためには、悩みを抱えている学生に対しどうアプローチすべきかを考える必要があります。

1.内定者の「心をつかむ」とは?

内定者フォローには、上述のとおり懇親会や座談会、会社見学といった方法があります。
実際にTwitterやInstagramで情報を発信したり、実務の現場を見て社員と話しをしたりすることが不安解消に有効なのは事実です。

しかし、入社を迷っている学生と話をすると、「社会人になるのが怖い」「入社後の人間関係をイメージできない」といった悩みを聞きます。
それらにくわえて、学生の半数以上が複数内定を所有している今、彼(彼女)らは、多くの企業から同じような内定者フォローを受けているがゆえに、承諾を迷っている可能性も否定できません。

つまり、学生の「心」を完全に自社へと向けさせるためには、企業が自社の魅力を伝える前に、彼(彼女)らの悩みを言語化し、その具体的な解決策をいっしょに考えることが不可欠です。

具体的な施策

平たく言えば学生とのコミュニケーションが内定者フォローの第1歩となりますが、その際全員に同じ文言のLINEや電話をするのは避けるべきです。
上述のとおり、ひとくちに「内定者」と言っても1人ひとり悩みは異なります。
採用業務にかかる工数を考えれば「内定者」をひと括りにして同じ文言のLINEや電話をするほうが、効率的なのは間違いありません。
しかし、それでは内定者が「自分の話しを聞いてくれている」と思えず、他社へ流出してしまう可能性があります。
繰り返しになりますが、悩みを言語化し、その具体的な解決策をいっしょに考えることが学生の心をつかむ第一歩です。

1.大きな主語を使わない

そのために、人事担当者様に実践していただきたいのが「大きな主語を使わない」という方法です。
具体的には「みなさん」「学生さん」といった大人数を指す単語は使わないでください。
1人ひとり悩みが異なるにも関わらず、上記のような不特定多数を表す主語を使ってしまったら学生は、『メッセージを自分だけに送ってくれている』『話しを聞いてくれている』と感じらません。
これでは、信頼関係の構築は困難です。

とは言え、「主語がなければコミュニケーションが成立しないのでは…?」と考える人事担当者様もいらっしゃるかと思われます。
結論言うと、学生にメッセージを送る場合、主語は不要です。たとえば以下の文章。

こちらは、学生にインターンシップの感想を尋ねたLINEですが「みなさん」「学生さん」といった主語は使っていません。
ですが、企業が聞きたいことは伝わっているでしょう。
もちろん、特定の学生とコミュニケーションを取る場合は文頭に「●●(学生の氏名)」と固有名詞があるべきですが、そうでない場合、主語は不要です。

2.コミュニケーションのハードルを下げる

学生にとって企業とのコミュニケーションは、非常に気を使う行為の1つです。
企業側かビジネスメールのような堅い文章を送ってしまうと、学生がかしこまってしまい返信をちゅうちょする可能性があります。
伝える内容は同じでも、度に絵文字やスタンプがあるとやさしい印象に変わるものです。

また、企業に電話やメールを入れる際、そのタイミングに悩む学生は少なくありません。
フォローの初期段階で、上述のように『何時に返信していただいても構いません』と言及しておけば、コミュニケーションのハードルが下がり、学生からの返信が見込めます。

3.学生の志望度に合わせて発信する

内定者をつなぎ止めたい。そう考えたとき「仕事内容や、会社の雰囲気を伝える」。
そんな施策が浮かぶと思います。たしかに、それらか分かりやすく伝われば学生の心は『入社』へと向くのは間違いありません。
しかし、これには「あまりにもひんぱんに情報を送りすぎると、学生に煙たがられ志望度を下げてしまう」とのデメリットがあります。

内定者の中には貴社を第2志望以下に考えている学生もいるでしょう。
そんな学生に、ひんぱんに情報を送ってしまっては辞退されるのが関の山です。

学生に入社していただくために情報発信は不可欠ですが、それは諸刃の剣の面があるのも否定できません。
企業が伝えたいことを一方的に情報発信するのではなく、まずは学生1人ひとりの志望度に合わせ、発信する内容を変えてください。
些細ですが、そうした発信の積み重ねが、学生とのあいだに信頼を生み、やがて「入社」へとつながります。
学生の志望度に合わせた発信の方法については、以下の記事にまとめていますので参考にしてみてください。

他社との差別化

会社見学会や社員との座談会、社員からのこまめな連絡…内定者フォローの方法としてこの3つがありますが、競合他社と同じやり方をしていては、学生は貴社に魅力を感じず、入社までいたりません。
無数にある会社の中から自社を「就職先」として選んでいたただくためには、他社と同じようなフォローをしつつも、その中で「自社の特徴」を出す必要があります。
以下、そのやり方についてまとめていきますので、内定者フォローを実施する際の参考にしてみてください。

1.会社見学・座談会

第一に学生を飽きさせてしまっては元も子もありません。
会社見学・座談会はまず、学生に「この会社楽しそうだ」「面白そうだ」と思ってもらわうのが入社への必須条件です。
それにくわえて、働き方が多様になり、リモートワークが普及した今、これらは「対面」と「オンライン」で、それぞれやり方を変える必要があるでしょう。

(1)対面で実施する場合

単なる見学や説明では、学生は飽きてしまいます。
3月の会社説明会のときは、文字どおり「会社や事業概要の説明」がメインだったかと思われますが、いま人事担当者様が引き留めようとしているのは「内定者」です。
彼(彼女)らは、説明ではなく、実務により近い情報を求めているでしょう。
であるならば、「入社前のイメージと、実際に入社した後の印象」、「入社後~現在までのキャリア」や「今の仕事内容」についてご担当者様の経験を交えながら話すのが有効です。

もし、会社の守秘義務上、仕事の詳細を明かすのがむずかしい場合は、PowerPointか何かで資料をつくり、学生に「仕事のイメージ」を伝えてください。
正直なところ、やや工数はかかってしまいますが、内定辞退され採用活動をゼロからやり直すよりは、まだ良いでしょう。

大切なのは、学生に「実務的な経験談が聞けた」と思っていただくこと。
おそらく、その中で疑問点も出てくるかと思います。学生から意見が出ない場合は『ここまでの話しで質問はありますか?』などと社員側から投げかけてください。
彼(彼女)らにとって有益な情報を共有することが内定辞退の抑止には不可欠です。

(2)オンラインで実施する場合

オンラインで実施する場合も、学生に伝える内容は同じで構いません。
ですが、オンラインでは「直接会わないぶん、自社や仕事内容への習熟度を判断しにくい」とのデメリットがあります。

そこで有効なのが「グループワーク」です。
内定者にお題を課し、それについて論議してもらえば、会社や仕事内容に関する理解もしぜんと深まるでしょう。
プログラムの考え方や論議の進め方については、以下の記事にまとめていますのでご一読ください。

上述の記事はインターンシップの進め方について言及したものですが、進め方は内定者フォローでも同じです。
ただ、繰り返しになりますが、お題が実務的なほど、学生にとって「成果」になり、内定辞退の抑止につながります。
とは言え、社内の組織体制や業務内容によって学生に「開示できる情報 」と「できない情報」があるかと思われます。
ですので、お題は自社の業務に影響が出ないものへと変えていただいて構いません。

2.社員からのこまめな連絡

内定辞退を防ぐため、会社見学や座談会と合わせて欠かせないのが「社員からのこまめな連絡」です。
少し話は逸れますが今、記事を読んでいる人事担当者様も学生時代、企業から選考の結果がなかなかこないときにはドキドキしたかと思われます。
それと同じで内定後、何の連絡も無ければ学生はドキドキするものです。

音信不通は学生にとって「不安の種」になります。
それがどんどん大きくなっていくと内定辞退へとつながります。
内定後、連絡がまったくない企業と、定期的な連絡がある企業の2つがあるとすれば、学生は後者を選びます。

なぜなら、社内の様子が分かるからです。
自分で選んだ進路とは言え、「学生」から「社会人」へと呼び方も変わり、右も左も分からない環境に身を置くのは誰だって不安なもの。
だからこそ、学生は「情報」や「中の人とのコミュニケーション」を求めています。
内定辞退を防ぐため、人事担当者様から週に1回程度、社内の近況を伝えると学生はそれだけで安心するものです。

「定期面談を開催する」との方法も有効ですが、最初は学生と担当者との関係が構築されておらず、開催しても『学生が思ったよりも心配事を話してくれない』ケースも少なくありません。
このため、まずはLINEメールで、学生が人事他当社様に悩みを打ち明けやすい関係を作ってからの開催をおすすめしています。

まとめ

学生の半数以上が複数内定を得ている「売り手市場」となった今、PCゲームのMinecraftやテレビゲーム「モンスターハンター」を使って自社をPRするなど、多くの企業が母集団形成に試行錯誤しています。
記事中にも書きましたが、学生は「説明」よりも「実務に活かせる知識や技術・社内の雰囲気」など社員しかわからない情報を求めています。
実際に入社するまでには、人事担当者様が就活生のときそうであったように、今の学生も仕事や人間関係に不安を感じています。

無数にある会社の中から自社を「就職先」として選んでいたただくためには、まず学生が悩みを打ち明けやすい関係を構築しつつ、彼(彼女)らが求めている情報を発信していかねばなりません。
千里の道も1歩からではありませんが、そうした積み重ねが「学生の心をつかむ内定者フォロー」へとつながっていきます。

MOCHICAでは専任の打ポート担当が付き、アカウントの作成はもちろんのこと、貴社の採用課題の解決に沿ったメッセージの作成を実施させていただきます。
デモ機の体験イベントも開催しておりますので、「MOCHICAを使ってみたい」という人事担当者様はぜひ1度お問い合わせください。

以下の資料をご覧いただけます

資料ダウンロードフォーム