採用業務の効率とコミュニケーションの質を両立するために有効な施策

売り手市場の中、学生に貴社を就職先として選んでいただくためには彼(彼女)らが「この会社に入りたい」と思うような情報を提供しつつ、信頼関係を築く必要があります。

が、人事担当者様の多くは採用だけでなく複数の業務を兼務されているでしょう。
「コミュニケーションに時間を割いたほうが良い」との認識はあれど、その時間を取れないのが本音だと思います。

本記事では、「学生とのコミュニケーションに軸を置きつつ、採用業務を効率よく進める方法」をご紹介します。

時間がかかる理由

「信頼関係を築きたい」と思ったとき、私たちは相手の顔色を伺い、失礼のない対応をします。
第一に気を許してもらわなければ、良好な関係の構築は不可能です。
そうした観点で言えば、この考えは間違いではありません。
が、それを意識しているとやり取りを重ねるたびに「何を伝えれば好感度を高められるか」だけを考えるようになり、悩む時間が増えメッセージの発信が遅れてしまいます。

これは、採用業務においても同じです。
「自社のアピールポイントを伝えよう」「印象を損ねないようにしよう」と考えれば考えるほど、コンテンツに悩んだり、メッセージの内容に悩んだりしては発信が遅れてしまう企業様が多く見受けられます。

学生に信頼されるための施策

人事担当者様がどんなに頭を悩ませても、学生が「返信してみよう」 と思わなければ、彼(彼女)らと信頼関係は築けない。
「返信してみよう」と思っていただくために有効なのが、「窓口の設置」です。

1.窓口の設置

学生が漠然とした不安を感じる理由の1つに「社員の名前や人柄を把握できないこと」が挙げられます。
TwitterやInstagramで採用情報を拡散する場合には、社員の個人名を名乗らなくても問題ありません。
しかし、個人宛にメッセージを送るとき、担当者名がなければ学生は「誰が書いているのか…」と戸惑うでしょう。

これでは、『わからないことがあれば質問してください』と書いても、学生は誰に質問すべきか分かりません。
選考へのエントリーや内定承諾を迷っている学生であれば、この対応がきっかけで「辞退」を検討する可能性があります。
企業の内情をそれほど詳しく知らない学生にとって、担当者の名前は「安心のきっかけになるもの」です。

メッセージは誰が送っても構いませんが、投稿の冒頭には『こんにちは、人事部の◯◯です』と、窓口となる社員様の名前を書いてください。
些細ですが、こうした積み重ねが学生の不安を取り除くことにつながります。

2.ファーストコンタクト

【メッセージの例文】

将来の就職を意識し、学生の多くは「選考で不利にならないように、少しでも良い印象を残したい」と考えています。
社員から『弊社の印象はいかがでしたか?』とメッセージが届いたとき、志望度の高い学生であれば、比較的はやく返信するでしょう。
メッセージの中に質問を盛り込むと、学生の志望度を推察できます。

返信がない学生もいるかもしれませんが、企業様側から1度質問を投げかけておけば、学生がいつか返してくれる可能性があります。
すぐに縁がなくても常に窓口をおくことは、企業様にとってマイナスにはなりません。

3.ハードルを下げておく

学生にとって企業とのコミュニケーションは、非常に気を使う行為の1つです。
企業様側がビジネスメールのような文章を送ってしまうと、学生がかしこまってしまい返信をちゅうちょする可能性があります。
内容はビジネスメールと同じでも、適度に絵文字やスタンプがあるとやさしい印象に変わるものです。

また、企業に電話やメールを入れる際、そのタイミングに悩む学生は少なくありません。
フォローの初期段階で、『何時に返信していただいても構いません』と言及しておけば、コミュニケーションのハードルが下がり、学生からの返信が見込めます。

4.主語を乱発しない

メッセージを書くとき「みなさん」「学生さん」といった大きな主語を使うのは避けてください。
学生1人ひとりと良好な関係を築こうとするとき、メッセージの中に、「みなさん」「学生さん」など、不特定多数に通用する言い回しが使われていると、学生は「一斉送信している」と感じます。

そう判断されてしまったら、企業側がどんなにメッセージを考えても学生には事務的な印象が残るでしょう。
これでは、相談しやすい環境どころか、学生との関係構築も危うくなってしまいます。
そのような誤解を防ぐため、私たちMOCHICA運営部では、「主語は無理に入れなくて良い」とお伝えしています。

上述の例文をご一読ください。

例文には、主語が入っていません。
しかし、文章を読むとインターンシップの感想を尋ねているのがお分かりいただけるでしょう。

要点が明確になっていれば、主語がなくともメッセージは伝わります。

メッセージを書くとき、始めは主語を使わずに書く。
主語がないと文脈が伝わらない箇所にだけ「⚪︎⚪︎さん」と、学生の名前を入れると、主語が引き立ちメッセージから事務的な印象が消えます。

5.学生にメッセージを開封しやすい開封しやすい時間と頻度を聞く

学生に自社の自社の「まったく連絡がないと不安になる…」という学生も多いですが、その反面「企業からの連絡が多すぎて、気が休まらない…」と本音を漏らす学生も少なくありません。
なぜなら、学生は企業から連絡があった場合「返信しないと印象がわるくなる…」と考えるからです。

そう思われてしまっては、人事担当者様と学生は良い関係を築けず、貴社が就職先の候補から脱落するのは目に見えています。

そのような事態を防ぐため、連絡先を交換した直後に「何時ならメッセージを見やすいか」「発信が多いと感じたらそれを素直に言って欲しい」。
「これは入社後の評価に影響しない」と人事担当者様から言明してあげると、学生は安心して発言できます。

まとめ

学生と良好な関係を築こうとすると、情報発信が止まってしまうケースは少なくありません。
人事担当者様の多くは「売り手市場の中、発信を止めるのは良くない」と考え、多少無理をしてでも情報発信を
続けます。

発信自体は内定者フォローや繋ぎ止めに有効ですが、「一斉送信している」と、学生に思われてしまったら、彼(彼女)らは、貴社を「就職先」に選びません。

そのような事態を避けるため、「最初は内定者全員に送れる“感想”から接点を作る」「主語を乱発しない」といった施策が有効になります。
感想ならば全員に聞けますので、コンテンツを考える時間はいりません。

それからの施策で足場を固めてしまえば、あとは学生からの個別質問に答えるだけで、彼(彼女)らの志望度は少しずつ高まっていきます。
誰でも答えられる話題を、「自分だけに送ってくれている」と感じられるような対応をする。

これが、コミュニケーションに軸を置きつつ、採用業務を効率よく進めるための一歩となります。

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さまざまなコミュニケーションツールがある中で、LINEは学生の利用率が90%を超えており「主流」と言えます。
学生に入社していただくためには、「エントリー」~「入社」の間に生じる不安をその都度解消しなければなりません。
選考直前に不安を感じる人もいれば、内定承諾後に不安を感じる人もいるでしょう。

もちろん、電話やメールによるフォローされるかと思います。
しかしながら、学生が不安を感じた直後にフォローできなければ、不安が大きくなり選考や内定を辞退してしまう可能性が考えられます。
電話やメールだけでなく、学生の利用率が高いLINEも合わせて使うと、学生が自分のタイミングで不安を打ち明けやすくなります。
学生が不安を打ち明けやすい環境の構築は、採用活動の効率化にもつながるでしょう。

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