2010年代前半までの就職活動は、ナビサイトを使い情報収集をするのが一般的でしたが今は違います。
現代は、スマートフォンの普及に伴いTwitterやInstagram、TikTok、YouTubeなど多くのプラットフォームが登場。
以前に比べ情報を得るのも発信するのも容易になった今、企業側も「学生がもっとも見やすいプラットフォーム」で情報を届けなければせっかくの情報も届きません。
そこで本記事では、最新の大学生のコミュニケーションに関する実態データをもとに、各プラットフォームの特徴を分析。
その上で、今有効なコミュニケーション手段について考察します。
この記事の目次
コミュニケーションツールの変遷と、主流SNS
以下は、東京工科大学が2021年4月新入生1,480名に対し、コミュニケーションツールの利用状況を訪ねたアンケート結果です。
参考:東京工科大学「新入生のコミュニケーションツール」利用実態調査(2021)
現在利用しているSNS(複数回答)
【現在利用しているSNS(全体/複数回答)】
1.各SNSの特徴と主流プラットフォーム
メッセージアプリのLINEは2015年に利用率が93.7に。その後も低下することなく99.5%まで上昇しています。
つぶやきアプリのTwitterは2019年の調査と同様、利用率8割程度を維持。
写真投稿アプリであるInstagramは2019年、利用率が55.2%でしたが、21年には69.9%と7割程度まで利用率を伸ばしています。
注目すべきはTikTokの伸び率です。
2019年には利用率11.3%でしたが、21年には29.7%まで上昇。
2019年にYouTubeで生計を立てる「YouTuber」が社会的に注目を浴びましたが、2020年にはTikTokで生計を立てる「TikTokr」が出てきています。
このようなデータと事実を踏まえると「LINE」「Twitter」「Instagram」「TikTok」が主流のSNSと言えるでしょう。
2.動画配信サービスが増加
【現在利用している動画配信サービス(男女別/複数回答)】
注目すべきは、動画配信サービスの充実ぶりです。
同大学の調査では、14種類のビデオサービスが挙げられています。
中でも、YouTubeは男女ともに9割以上が「利用している」と回答。
YouTubeには、LINEやTwitterのようなメッセージ機能はありませんが、利用率の高さを考えると企業にとっては「重要な発信ツール」と言えます。
普段、友人とのメッセージのやり取りで利用している連絡方法(複数回答)
【普段、家族や友人との連絡に使っているもの(全体/複数回答) (※1)】
2位のInstagramのDM(38.3%)を大きく引き離し、LINEが98.9%を記録。
また、LINEは通話機能の利用率においても91.4%を記録しています。
【普段、家族や友人との通話で利用しているもの(全体/複数回答)】
この点から、「LINEは、メッセージのやり取りにおいても、通話においても主流」言えるでしょう。
まとめ 企業は何をすべきか
上述のアンケート結果から「LINE」「Twitter」「Instagram」「TikTok」「YouTube」。
これらの利用率が高いことが明らかになりました。
しかし、企業がLINEで学生とコミュニケーションを取るにはまず、と、友だち(登録者)を増やさなければなりません。
株式会社ベイニッチの調査によると、学生は企業選びの際「社風」や「やりたい仕事ができるか否か」。
すなわち、「社員の人柄」と「仕事内容」を重視しています。
具体的には、以下のようにそれぞれプラットホームを使い分けて採用活動を展開するのが良いでしょう。
1.広報活動
○Twitter:ツイートできる文字数が280字と制限があるため、写真付きで簡略的に社内の様子を紹介
○Instagram:入力できる文字数が2,200字と多いため、Twitterで伝えきれないところを補足。
○TikTok:音楽に合わせショートムービーで社員の人柄を紹介。
○YouTube:社内セミナーのダイジェストを投稿。上記プラットホームでシェア
○LINE:アカウントの存在を上記プラットホームで定期的に告知。
2.連絡手段
○LINE:最初はTwitterのリプライやInstagramのコメント。学生がLINEに登録した段階で移行。
だたし、上述の調査によると、LINEビデオ通話の利用率は、前年からやや微減に転じています。
オンライン面接で、LINEビデオ通話の利用を検討している採用担当者様は、学生が抵抗なく使えるよう、充分にコミュニケーションを取ってから利用を促すべきです。
また、情報収集だけが目的ならば、TwitterやInstagramをフォローするだけで充分でしょう。
にもかかわらず、LINEをに登録した学生の志望度は、相当高いと推察できます。
その中で、企業が友だち(登録者)全員に同じ文章を送ってしまっては、TwitterやInstagramと変わらず効果は見込めません。
LINEを採用活動に活かすためには、アプローチしたい学生ごとに、投稿文を書き分ける必要があります。
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さまざまなコミュニケーションツールがある中で、LINEは学生の利用率が90%を超えており「主流」と言えます。
学生に入社していただくためには、「エントリー」~「入社」の間に生じる不安をその都度解消しなければなりません。
選考直前に不安を感じる人もいれば、内定承諾後に不安を感じる人もいるでしょう。
もちろん、電話やメールによるフォローされるかと思います。
しかしながら、学生が不安を感じた直後にフォローできなければ、不安が大きくなり選考や内定を辞退してしまう可能性が考えられます。
電話やメールだけでなく、学生の利用率が高いLINEも合わせて使うと、学生が自分のタイミングで不安を打ち明けやすくなります。
学生が不安を打ち明けやすい環境の構築は、採用活動の効率化にもつながるでしょう。
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