最終更新日 2023年2月8日
コロナの影響で選考は、オンラインと対面を併用するハイブリッド型が主流になっています。
会社説明会や初期選考をオンライン形式でやると、地方在住の学生にアプローチでき、「優秀な人材を見つける」との点においては、取り入れたほうが良いのはたしかです。
優秀な人材とのつながりを期待して、ハイブリッド型で採用活動を進めている企業様は少なくないと思われます。
そんな中、人事担当様が悩むのは、いつ「オンラインから対面に切り替えるか」でしょう。
政府は、予算委員会などで「コロナウイルスの感染者数をみながら適宜、判断を」という趣旨の発言をしていますが、感染者数は高止まり傾向にあります。
このような現状において私たち事業部メンバーは「MOCHICAを導入していない企業様においても切り替えのタイミングに悩む人事担当者様はいらっしゃる」と考えました。
そこで本記事では、選考中、「オンラインで選考を形式するときの準備」、「オンラインと対面を切り替えるタイミング」。
この2点についてまとめていきます。
この記事の目次
オンライン選考の準備
選考の初期段階は、オンライン形式で進める企業様が多いかと思われます。
ですので、まずはオンライン面接で必要な機材と、社内で確認しておくべき事項を書いていきます。
オンライン面接は、インターネット回線を使って実施するため、回線速度が特徴が印象を左右します。
たとえば、面接中、通信が乱れ学生の言動や話し声が見えなくなってしまっては、学生の業務適性を正当に評価できません。
対面形式の面接と同様の評価を行うためには、企業様側が「学生にとって会話しやすい環境」を構築する必要があります。
関係づくりを左右するのが、「機材」と「光」です。
1.機材の準備
通信は、社内で整備しているため速度の問題ないかと思われます。
採用担当者様に準備していただきたいのは「WEBカメラ」「マイク」「照明」の3点です。
(1)WEBカメラ
WEB面接は、対面形式の面接のように企業が場所を指定しないケースがほとんどです。
このため、企業側の通信速度に問題がなくとも、学生側の環境次第で映像が乱れてしまう可能性があります。
通信が多少乱れても滞りなく面接を進められるよう、画素数の高いカメラを使用すべきです。
具体的には、1080p(テレビと同等)以上の製品をおすすめします。
以下、MOCHICA運営部がWEB面談の際、使用しているカメラのリンクを貼っておきますので、参考にしてみてください。
▷LOGICOOL HDプロ ウェブカム C920
(2)マイク
同様の理由でマイクも音質の良い製品の使用をおすすめします。
MOCHICA運営部も、さまざまなマイクを試しましたが、「スタンド型」よりも「ピンマイク」の方が、回線の影響を受けにくい印象です。
以下、MOCHICA運営部がWEB面談の際、使用しているマイクのリンクを貼っておきますので、参考にしてみてください。
(3)照明
天井に設置されている室内灯は、WEBカメラの位置から遠いため、肉眼ではちょうど良くても、モニター越しに確認すると暗く見えがちです。
室内灯とは別に、顔と上半身を照らす小型の照明があると、学生が面接担当者の表情を確認しやすくなります。
通信状況が悪くなっても「見えやすさ」を保てるよう、照明は白色と断熱を切り替えられる製品があると便利です。
以下、MOCHICA運営部がWEB面談の際、使用している照明のリンクを貼っておきますので、参考にしてみてください。
2.場所の選択、画角・音質の確認
学生に入社後の雰囲気を体感してもらうため、執務スペースでWEB面接を実施するケースが見受けられます。
WEB面接は、学生が会社(面接会場)に行かない分、カメラの映像とそこから聞こえる音声が、学生にとって”企業イメージの判断材料”になるのは言うまでもありません。
しかし、たとえ小さな声であってもそれが長時間続くと、学生は『自分は採用の見込みが薄いから、ここで面接されているのか…』と不安になってしまうものです。
面接の時点で、学生にそう思われてしまったら、たとえ内定を出しても快く承諾されないでしょう。
また、通信速度が落ちてしまったとき、周囲の話し声がノイズとなり、学生の発言を聞き逃してしまう可能性も否定できません。
そのような事態を避けるため、WEB面接は、部署内のミーティングスペースや会議室など、学生と採用担当者が1対1になれる場所で実施すべきです。
学生に疑念を抱かせないよう、通信速度と画角・音質を確認した上で、場所を決めてください。
3.ツールの選び方
WEB形式で開催する場合、通信環境と合わせて考えていただきたいのが、インターンシップに使うツールです。
学生が使い慣れないツールを使ってしまうと、彼(彼女)らはその操作だけで慌ててしまい、気持ちが面接に集中できなくなります。
実際の合否は別として、学生なりに“手応え”を感じなければ、彼(可能)は、貴社の面接終了後、地獄に突き落とされたような気分で毎日を過ごさねばなりません。
なぜなら、仕事でミスをしてしまった場合、ビジネスパーソンならば、翌日に巻き返せますが、企業様が主導権をもっている「面接」は、学生は結果を待つことしかできないからです。
学生1人が集中できるよう、オンライン面接の際、私たち運営部は、彼(彼女)らの利用率が高いLINEの使用を効果をおすすめしていますが、そもそも企業の担当者が操作に慣れていなければ、スムーズに進行は見込めません。
そのような事態を招かないため、社内にZoomやSlackなどWEBツールを導入している場合は、それらを使うのが良いでしょう。
4.選考案内の送信
選考案内は「メール」で送る企業様と、LINEで送る企業様があるかと思われます。
本記事では、案内文の作り方の例を掲載しますので、学生にお知らせするときの参考にしてみてください。
(1)メールの例文
就職活動中の学生は、ナビサイトに登録し、そこから多くの企業情報を得ています。
ナビサイトは、登録学生1人の嗜好に近い企業情報があれば、その都度メールを送る仕組みになっています。
このため、「登録から4〜5日程度で受信メールが100件を超えた」なんて学生も珍しくありません。
人事担当様にとっては、毎日届く大量のメールの中から自社の選考案内を確実に開いてもらうことが最初のミッションと言えます。
学生にメールを確実に開いてもらうため、まずチカラを入れていただきたいのが「件名」です。
件名に◯◯さんと学生の個人名を入れるのはもちろんですが、「絶対に返信してほしい」との意思を示すため、例ではカッコで【要ご返信】と書いています。
上述のとおり、メールが開封されるか否かは件名の目立ち具合と分かりやすさにかかっています。
MOCHICA運営部がさまざまメールの書き方を試した結果、太めのカッコ(【】、『』など)と個人名(◯◯さん)を組み合わせると、メールの開封率が高い印象です。
本文の構成など、メールの書き方は、以下の記事でシーン別に紹介していますのでご一読ください。
(2)LINEの例文
案内は、「選考があります」でも問題ありませんが、普段からLINEで絵文字やスタンプを使ってコミュニケーションを取っているにも関わらず、選考の直前だけ書面と同じような文章が送られてきたら、学生は萎縮するでしょう。
面接当日、学生が話しやすい環境を作るため、LINEでは「案内」に加えて「不安の解消につながるような一文」があると効果的です。
【選考案内(例文)】
文字やスタンプの量、文体は学生が萎縮しないよう、普段と同じで構いません。
案内文を送るときLINEアカウントの運用担当者様にやっていただきたいのは、「面接官の名前を明かす」作業です。
対面形式の面接の際、事前に担当者名を開示するケースは少ないと思われます。
しかし、オンライン面接は、採用担当者と学生が直接会わない分、対面形式の面接に比べ、合否判断に必要な情報を集めにくい手法です。
その中で、学生の業務適性を正確に見極めるには、できるだけ早く学生の緊張を緩める必要があります。
ゆえに、名前を明かす工程が不可欠です。
また、面接を控えた学生は、内定への意識が強いため、「評価基準」への関心が高いと推察されます。
ですが、企業側からすれば選考前に評価基準を明かすわけにはいきません。
そこで、例文では『弊社で「働きたい」と考えるようになったきっかけをぶつけてください』と展開。
間接的に志望動機の大切さを伝えています。
具体的に明言されていないとは言え、企業から届いたLINEに合格を得るためのヒントと思える情報があれば、学生は前向きに対策できるでしょう。
加えて、学生に「回線状況の良い場所で受けて欲しい」「機材を用意して欲しい」と、あらかじめ伝えておけば、当日スムーズな進行が見込めます。
①リッチメニューの項目
また、併せてお伝えしたいのがリッチメニュー活用方法です。
通常、リッチメニューには自社の概要や事業内容についてのリンクを貼るかと思われます。
しかし、面接を受ける学生の多くは、それらについておおむね調べているはずです。
このため、せっかくリンクを貼っても閲覧されない可能性があります。
上述のとおり、面接を控えた学生は、「評価基準」や「社員の人柄」に対する関心が高いと推察されます。
学生の心情を考えると、リッチメニューには概要よりも「面接関連の質問集」や「社員のインタビュー記事」のリンクが良いでしょう。
LINEの文章と同様に「不安の解消につながる情報」を盛り込むと、学生が面接に臨みやすくなります。
単に「企業が見せたい情報」を貼らないよう、注意してください。
5.面接担当者へ周知
学生の多くは、セミナーに参加し「選考で長話しは厳禁」「質問の重複は避けるべき」といったノウハウを聞いてから面接に臨んでいます。
確かに、入社後のビジネスシーンを想定すれば、簡潔に話せたほうが良いのは言うまでもありません。
ですが、WEB面接はインターネット回線の状況に左右されやすいため、万全を期したとしても、音声や映像が乱れてしまう場合があります。
採用担当者にすれば、それらに乱れや不備を感じたら申し出て欲しいところですが、学生は上記のようなノウハウを数多く聞いているため、申し出をためらいがちです。
面接を始まる前に『回線が乱れて聞き苦しい場合、遠慮なく言って欲しい。それは合否には影響しない』との確約があれば、学生は安心して面接に臨めます。
上述の通り、学生の緊張度合いによって、面接で得られる情報量が変わります。
当日は、アカウントを面接担当者に委ねるかと思いますが、面接の冒頭で先述の声がけをするよう、事前に周知しておきましょう。
オンラインから対面へ切り替えるタイミング
切り替えるタイミングについては、新型コロナウイルスの感染者数が公表されるばかりで、政府から「1日あたりの感染者数が◯◯人未満になったら、移行して良いよ」といった行動指針が示されないので、人事担当者様、あるいは経営陣様が判断に悩むところだと思われます。
こうした現状をうけMOCHICAの運営母体である、ネオキャリアでは「最終面接のみ対面で実施」しています。
この形式をとっている理由は以下の2点です。
1.学生の希望を尊重しつつも、負担とリスクは最小限にしたい
私たちネオキャリアの本社は東京都にあります。
対面で実施する場合は、学生に本社へ足を運んでいただかなければなりません。
関東圏から応募している学生は来社しやすいかと思われますが、北海道や東北、東海など、関東以外の地域から応募している学生にとっては、交通費や宿泊費がネックになります。
人事担当者様の中には「自分で就職を望んだのならば、費用は支払うべき」と考えるかたもいらっしゃるでしょう。
それも一理あります。
しかし、学生は卒論など学業と並行して就職活動を進めねばなりません。
つまり、学生はアルバイトに割ける時間がないのです。
それに加えて、今もなお新型コロナウイルス収束の兆しは見えていません。
その中で、合説や会社説明会の感想を聞くと、「どこかのタイミングでオフィスを見たい」「社員と直接話しをしたい」といった意見がみられます。
選考を「企業側(人事担当者様)が自社のフェーズに合う学生を選ぶための活動」と考えている人が多いと思われますが、学生も、私たち社員との会話を通じて「この会社に入るのが、自分にとって正解なのか」を考えているのです。
このような理由から私たちネオキャリアでは「最終面接のみ対面」で選考を実施しています。
2.採用業務に係る工数を減らす
最終面接には、志望度の高い学生だけを呼びます。
そこで、経営陣や各部署の長らが、志望理由を改めて質問。
その際、履歴書やエントリーシートに書かれている内容を見て「応募書類の内容と、学生が面接で話している内容に矛盾がないか」「彼(彼女)らの思い描くキャリアを弊社で実現させてあげらるか」に重きを置いて、合否を判断しています。
学生1人ひとりの性格と思考を分析する、志望度の高い学生を絞り込む、といった作業はオンライン面接で済ませておりますので、採用業務の工数削減が可能です。
まとめ
学生と直接やり取りをする人事担当者は、彼(彼女)らにとって、「企業内でもっとも話しやすい人」です。
面接に直接関わるケースは少ないと思われますが、学生のために出来ることは数多くあります。
単に機材を揃えるだけでなく、学生の不安を解消するつもりで面接の準備を進めてみてください。
機材、場所、面接担当者への周知…そういった配慮の積み重ねが、企業イメージの向上させ、内定承諾へとつながります。
オンライン形式から対面形式への切り替えるタイミングについては、さまざまな考え方があると思われますが、私たちネオキャリアは「学生の負担を減らすこと」、「限られた時間の中で、採用業務を効率的に進めること」に重きを置いて、上述のタイミングで切り替えています。
弊社のやり方が正解とは限りませんが、切り替え時期に悩む人事担当者様にとって、一助となりましたら幸いです。
MOCHICAについて
MOCHICAは、学生と企業様を“も”っと、“ちか”くにをコンセプトとした採用管理(以下、ATS)システムです。
これまで、応募者の情報管理は、ExcelやGoogleスプレッドシートで行うのが一般的でしたが、ATSを使えば、それ1つで、応募者の情報管理、応募者1人ひとりのコミュニケーションまで、すべて完結できます。
2013年頃から始まったLINEの普及に伴い、近頃は「LINE連携型ATS」が増えています。
LINEは、もともと「プライベートの連絡手段」として利用率を伸ばしてきたツールです。
それゆえ、「就職活動ではLINEを使いたくない…」と考える学生もいるでしょう。
弊社で運用しております「MOCHICA」においては、その点を考慮し、LINEとメールの両方で同じ機能を使えるようにしました。
このほか、商社や各メーカーで採用業務を担ってきたメンバーが“専任スタッフ”として、アカウントの導入やメッセージの作成をサポートいたします。
このため「採用活動に割けるリソースがない……」と悩んでいる企業様においても、安定した運用が可能です。
とは言え、この文章だけで採用フローの変更を判断するのは難しいでしょう。
以下に、MOCHICAの料金や導入事例をまとめた資料がありますので、検討の参考になさってみてください。