最終更新日 2025年7月1日
「メール送ったけど返ってこない」
「説明会の案内、LINEで送ったけど既読だけ…」
そんな経験、ありませんか?企業が“伝えたつもり”でも、学生には“届いてない”——
企業がどれだけ魅力的な情報を発信していても、
「学生の目に触れていない」=存在していないのと同じ。
だからこそ、SNSや連絡ツールの“使い分け”を知ることは、
今や採用活動の「戦略設計」の第一歩です。
採用の現場で起きているミスマッチの正体は、じつは「連絡手段」そのものにあるかもしれません。今、学生たちはどんなツールで情報を受け取り、どんなSNSを信頼し、どんな企業に“返信したくなる”のか?
2025年4月に入学した東京工科大学の新入生1,589名を対象にした調査データから、そのリアルな実態が見えてきました。
本記事では、SNS・連絡手段の「今」と、
企業が実践すべき“届く採用広報”のヒントを解説します!
この記事の目次
学生が現在利用しているSNSと連絡ツール
現在利用しているSNS(複数回答)
LINEの利用率は今年も99.3%と圧倒的で、もはや“連絡手段としては当然”というレベル。選考連絡やフォローにも使いやすく、メールより気軽にやりとりできるのが学生の本音だ。ただ、出会いの入り口として使えるかというと別の話。関係づくりのツールとして活用するのが正解です。
一方、“企業との出会いの場”として台頭してきたのがInstagram。ついに82.6%とXを上回り、学生がもっとも日常的に触れているSNSに最近はリールやストーリーズ経由で企業を知るケースも多く、「何となく見たら印象に残った」がそのまま志望につながります。飾らない投稿こそが共感を呼び、ファンをつくる鍵になっているといえます。
Xは78.2%と利用率はやや下降。それでも企業名を検索する際に使われる定番SNSとしては依然健在。採用広報の場というより、企業の“雰囲気を確かめに行く場所”に変わりつつあり、アカウントの更新頻度や空気感が「信頼できるかどうか」の判断材料になっています。
TikTokは、5年で23ポイント近く伸び、48.5%の学生が利用中。まだ知名度の低い企業でも、動画1本で“なんかいいかも”と思ってもらえるチャンスがあります。短尺動画で人の空気を伝える=共感で惹きつける採用にはぴったりのフィールドです。
さらに、DiscordやBeRealなども徐々に存在感を強めて来ています。利用者は2割台だが、Z世代らしい“リアル重視&安心感”のある設計が特長。いまはまだ実験的な活用が多いが、「次に来るかも」の候補として視野に入れておく価値は十分です。
普段、家族や友人との連絡に使っているもの(複数回答)
LINEの利用率は98.3%と圧倒的で、もはや“使っていない人がほとんどいない”レベルです。
日常的に友人や家族とやり取りをしているツールだからこそ、企業からの連絡もLINEで来ると、学生にとっては非常に受け取りやすいといえます。
最近では、InstagramのDMの存在感も急上昇しています。今年の調査では51.3%が「普段使っている」と回答しており、投稿を見た流れでそのままDMでやり取りが始まるケースも多いようです。イベント後のフォローや個別のやり取りなど、自然なコミュニケーション手段として活用しやすいでしょう。
XのDMは23.9%と以前よりやや減少しましたが、一部では引き続き活用されています。
一方、DiscordやBeRealのような新しいツールも少しずつ増加傾向にあり、今後の可能性に注目しておく価値があります。
そして、キャリアメールの利用率は9.3%まで落ち込んでおり、「連絡が届いているのに気づかれない」「返信が遅れる」といったケースも少なくありません。より確実なコミュニケーションを重視するなら、他の手段との併用が有効だと言えそうです。
動画配信サービスの利用(複数回答)
動画配信サービスの利用状況を見てみると、やはり今年もYouTubeが圧倒的でした。利用率は98.6%とほぼ全員が活用しており、「暇な時間に自然と観る」「スマホを触ったら再生してる」といった習慣の一部になっているようです。
注目なのは、Netflix(46.1%)やAmazonプライム(45.7%)が、数年前に比べてかなり定着してきた点です。ここまで利用が広がってくると、「採用系コンテンツを置く場所」としての活用可能性も視野に入ってくるかもしれません。また、TVerやDisney+もそれぞれ20%台と、今後の伸びが期待できそうです。
特にTVerはテレビ離れが進んだ世代にとって「気になる番組だけ観る」スタイルとして浸透してきており、地上波番組への出演や特集なども、一定の接点になり得ます。一方、ニコ動(8.8%)やAbema(10.6%)はやや減少傾向。このあたりは一部の層に特化した使われ方に限られており、「マスに届く」施策としてはやや使いづらいかもしれません。YouTubeやTikTok、Instagramなど、短尺動画+アルゴリズムで“偶然出会える”場所に採用発信があるか。そうした視点が、学生との認知接点を広げる上では大切になってきそうです。
入学前に新入生同士でSNSなどで連絡をとりあったことがありますか
入学前に連絡を取る学生の割合がここ5年で激減しているということは、
学生同士の関係構築が「入学前」ではなく、「入学後」へと後ろ倒しになっている傾向の表れとも言えます。企業の新卒採用でもこの傾向は無視できません。
「内定者同士で早く仲良くなってもらおう」と思っても、
そもそも「事前に関係をつくること自体に前向きではない」学生も増えてきている可能性があります。つまり、関係性づくりの“タイミング”を押し付けすぎないこと。
あくまでも「関わりたい学生が、自分のペースで関われる環境づくり」が
企業にとっても重要になってきているのかもしれません。
まとめ
ここ数年、学生の行動はますます静かになりました。
SNSでの発信は控えめ。DMには既読をつけても返信はしない。
連絡先を交換しても、「本当に話したい」と思うまでは動かない。
でもそれは、“消極的”なのではなく、“無理をしない”という価値観のあらわれ。
誰とつながるか、どんな情報に触れるか──それをちゃんと選び取る力が、いまの学生には備わっているんです。だからこそ、企業が一方的に「つながろう」「盛り上げよう」と仕掛けすぎてしまうと、 学生にとっては少し負担になってしまうこともあります。いま、企業に求められているのは、「静かに待つこと」でも、「にぎやかに呼び込むこと」でもなく、学生が「気になったときに、いつでもふれられる場所」をつくること。
たとえば、LINEのメッセージがほんの一言でもあたたかかったり。Instagramで流れてきた動画に、「この会社の人、ちょっと話してみたいな」と思えたり。そんな“じんわり届く関係性”こそ、安心できる企業のあり方なのかもしれません。
MOCHICAは、そうした「やさしくつながる」採用を実現できるツールです。
学生のペースに合わせて、でもしっかりとそばにいられる──
そんな距離感で、学生と企業がつながっていく未来を、一緒につくっていきませんか?
MOCHICA運営部では、企業様1社ごと専任のスタッフが付き、アカウントの導入や貴社の採用方針に沿ったメッセージの作成をサポートさせていただきます。
デモ機の体験会も実施しておりますので「まずはMOCHICAを触ってみたい」という方は本ページいちばん下のお問合せフォームより、いつでもご連絡ください。
「MOCHICA」に関する資料を無料配布中
学生に入社していただくために、採用担当者は学生にとって、不安を打ち明けやすい人になる必要があります。
企業への連絡の際、「粗相があったら、印象を損ねてしまう」と考える学生は少なくありません。
学生と良い関係を築くには、第一に「コミュニケーションのハードルを下げる」必要があります。
採用活動はメールや電話のみでも展開できますが、学生の利用率が高いLINEで日頃からコミュニケーションを取った方が、学生1人ひとりと良い関係を構築しやすくなります。
MOCHICAは、「企業様と学生を”も”っと、”ちか”くに」をコンセプト展開する採用管理システムです。
下記フォームから、「MOCHICAのサービス内容」や「サポート体制」をまとめた資料を、無料でダウンロードいただけます。LINEの導入を検討されている企業様や、学生とのコミュニケーションに課題を感じている企業様は是非お申し込みください。